「ドラマチック」 加藤 利光

選評 : 全日写連関東本部委員 山本 敦美

閑散とした駅のホームの逆光の場面で、男と思われる顔の見えない人の持つゴミ袋に、カラスが突撃したドラマチックな瞬間です。男の右手にはゴミを扱う手袋のかわりのような袋がかぶせてあり、ホームにはカラスが、くわえ出したかミカンの皮らしき黄色いものが落ちています。想像をかきたてられる作品です。カラスの姿もよく、絶妙なシャッターチャンスをとらえています。ただ、構図としては左右を少しずつカットした方がよいように思います。

「ドラマチック」  加藤 利光