ご報告とお礼と 事務局長 中村明弘
1月24日、静岡駅ビル・パルシェ7階会議室において、浜名湖撮影会の表彰式と新春写真講座が開かれました。ご参加くださった皆様、ありがとうございました。
また、静岡デジタルフォト支部、駿河湾支部の皆様には、スタッフとして9名もの支部員を出してくださり、ありがとうございました。荷物の搬入、受付、案内、作品返却等々、ご協力をいただきました。そして、他支部の方から、「県の中心部の支部に負担をかけてしまってもうしわけないねえ。」というお声をかけてくだったことも、うれしかったです。
事務局(山田・工島・中村)一同感謝申し上げます。
表彰式の報告
写真家の大西みつぐさん、全日写連総本部事務局長の朝日教之さん、朝日新聞社静岡総局長で、全日写連静岡県本部長の高蔵哲也さんにプレゼンテーターをお願いしました。 朝日さんからは、「今年をデジタル拡大元年に、全日写連は全力で取り組む」というお話が、また、高蔵さんからは、「朝日新聞静岡総局として、全日写連静岡県本部との協力体制をいっそう深めて行きたい」というお話がありました。
また、中村勝利県本部委員長からは、浜名湖撮影会審査報告と、デジタルフォト講座開設の経緯、参加への呼びかけなどの話がありました。
続いて、入賞、入選者41名のみなさんに、賞状と賞品が送られました。ご後援いただきましたエプソン社をはじめ、各メーカー様、杉山写真材料店様に感謝いたします。この不況の中、賞品を出していただけることは、撮影会参加者のの大きな励みになります。ありがとうございました。
新春写真講座の報告
講師は、本年度の県写真展の審査をしてくださった写真家の大西みつぐ先生。会場は参加者80名の熱気もあって蒸し暑いくらいでした。 大西先生は、ホワイトボードにゆっくりと本日の講座のテーマを書かれました。「もう一度、原点にもどってみませんか」と。 最初に、一般的には「早撮り」と思われている「スナップ」写真というものを、ご自身はあらゆる写真技術を総動員して撮っている、いかに「しっかり撮っている」か、というお話は、それこそ、「写真を撮る原点」のお話として興味深いものでした。 また、下町を中心に、街と市井の人を撮られてきた先生の写真の原点が、少年時代に撮った街の写真にあること(写真はやはり「紙」で見せたいからと、そのプリントも持ってきて見せてくださいました)。そしてそのことが、先生の代表作のひとつである「ワンダーランド」につながっていったお話。 さらにデジタルカメラの登場の今日、先生の足は、地元「湾岸エリア」を踏みしめるように、ご自身の置かれている環境へと再び向かわれていく。デジタルカメラを使って木や草を撮りながら、自分の住む環境とはこんなだったのかという発見に感激しながら、カメラと光と時間とに戯れていく・・・。 スクリーンに写し出される一枚一枚の写真からは、まるで先生がカメラを構える姿までもが見えるかのよう・・・。それは、大西先生ご自身が、デジタルカメラを使い「写真の原点にもどって」行かれる姿でもあるのではと思いました。 続いて、「原点」を考えるヒントとして「50mmレンズ」の大切さについて話されました。先生の標準レンズで撮った写真一枚一枚に、はっとさせられ、「忘れていた」原点に気づかされました。50ミリレンズを使うと「目の前の風景が、おだやかに素朴に撮れること」は、写真が語っていました。「開放しぼりで生まれるきれいなぼけ」それはまた、「ピントを主体的に決定するのは撮影者自身であること」の楽しみを思い起こさせました。 先生はこの標準レンズにもどることで考えられる「原点」を、七つも八つもお話してくださったわけですが、大西先生のお話をお聞きして、通り過ぎて来たと勝手に思い込んでいた写真の「原点」をあらためて振りかえることができました。また、「原点にもどってみること」で「写真への挑戦」のエネルギーが生まれるにちがいないと私は思いました。
つけたしです。写真講座後の「コーヒータイム」にも、20名近くの方が参加してくださいました。次々に大西先生にご挨拶やら質問をされ、帰りしなに大西先生が、「さすが、静岡ですね。熱心ですねえ。」と、話されていました。
また、総本部事務局長の朝日さんともたくさんお話することができました。たいへんフレンドリーな、優しい方で、ご出身が京都だとお聞きし、なるほど思いました。私たちも、これからの総本部の活動に、できるだけ協力していきたいものだと思った次第です。
大西みつぐ先生
熱心に聞き入る参加者のみなさん