「夏の夜」  鈴木 文雄

選評 : 関東本部委員 山本 敦美

 
ガラス戸と簾を透かして祭りの夜の家の中の様子が伺えます。二人の子供らしき人の動きが見えて、何をしているのかなと色々に想像させる良い作品だと思います。撮影位置も部屋の中があまりごちゃごちゃ見えない角度であって、人物の位置も良いですね。御神灯をしっかり見せて祭りの夜の一場面を表現出来ました。そしてこの作品の何よりの成功はモノクロにしたことと、明るい部分だけでなく周囲の暗い部分も広く取り入れて物の大きさを見せ、さらに明暗のメリハリが表現出来たことです。
 
 
 

「夏の夜」 鈴木 文雄