「綱渡り」 加藤 洋一

選評 : 全日写連関東本部委員 小野崎 徹

一見、のどかな情景ですが、時計草のつるに巻き付かれた花が負けまいと頑張っているようです。そんなことにはお構い無しにカタツムリが綱渡り。首をのばして下界の眺めを楽しんでいるようにも見えます。緊張感の中にものんびりとした風情もあり、絵本の世界のような現実を見事に切り取っています。背景の処理も良くすっきりと仕上がっています。

「綱渡り」  加藤 洋一