「黙々と」 藤田 寛司

選評 : 全日写連総本部顧問 日橋 義雄

まず、この部屋の中が雑然とした雰囲気に包まれておりますね。それにも係わらず静かな表現ができています。これが面白いなと思います。その中で働く人、これは黙々とした感じで見えるから面白いですね。串に刺しているのは何の食品かな?もっと近づいて手元を見たくなるんですが、そうなると周囲の情景は少し見捨てなくちゃならないという構図になってしまいますね。ということでこの構図でおさまったのかなと思います。これじっと見ていると撮影者の気持ちが理解できる作品と言えるでしょうね。

「黙々と」  藤田 寛司