「新茶の頃」 島田市大代おおじろ) 安田原(あんだはら)

加藤洋一 2020年5月5日 撮影

■撮影者コメント

世の中はコロナウイルスで昨年とは全く違う様相を見せているが、自然界は春になれば若葉や花が出て、昨年と同じような生き生きとした表情を見せてくれている。 

茶業関係者のなかには、お茶が感染症に効くとの報道もあり、コロナウイルス対策で消費需要が伸びればと期待をもつ方もいるが、なかなか消費者の気持ちを動かすまでには至っていないようだ。

  「夏も近づく八十八夜 野にも山にも若葉が茂る あれに見えるは茶摘ぢやないか あかねだすきに菅(すげ)の笠」

( 明治45年に刊行された『尋常小学唱歌』 )

当時と「若葉が茂る」のは同じであるが、今は機械化が進み「あかねだすきに菅(すげ)の笠」での人海戦術での茶摘みではなく、少人数での効率的な茶摘みに変貌している。 

ここ、島田市大代にある安田原(あんだはら)の大茶園は、粟ケ岳(標高532メートル)の麓に大きく広がっており、ゴールデンウイークには農家の方々は新茶の刈り取りの真っただ中。例年、新茶の刈り取り時期には、首都圏等で暮らしている身内も応援に駆けつけるが、今年はコロナで帰省自粛となっており、ここにもコロナの影響が出ている。