「無題」 辻村光裕

 選評 : 全日写連関東本部委員 藤田寛司 

 イベント会場の仮説トイレか、敷地のハズレにさみしく建っている。そこへ向かっているのは少女一人である。遠くに富士も見え、少し心細い環境だ。またスダレが斜めに倒れていて、この少女は一人で大丈夫なのだろうかと、見ている方が心配になる。いや後ろの方で誰か見守っているのだろう。この情景を作者は見事に描ききった。プリントもこのシチュエーションにピッタリである。