「大地に降る」 戸田典子

 選評 : 全日写連関東本部委員 中村明弘

 印象的な作品である。赤と黒の世界。暗黒の中に木々の根がまるで独自の生き物のように地を這い、深紅の椿の落花がスポットライトに浮かび上がる…。長い時間を生き抜いてきたものの内に秘めた生命力と、地に落ちてなお可憐な美しさを放つ椿、その対比が様々なイメージを湧かせてくれる作品である。暗部の黒つぶれは惜しい。そこまで行き届いた撮影を期待したい。