「クライマックス」 杉山早苗

選評 : 関東本部委員 横田正大

大胆に、アップで捉えたよさこい踊り。まさに祭りのクライマックスの表情をうまく切り取りました。 金色の扇子を振り上げて迫真の表情で「天晴れ」と見栄を切る様子は戦国末期から江戸時代初期に派手な衣装をまとって街を闊歩した人たちを連想します。まさに、“現代のかぶき者(歌舞伎者)”のように見えます。左奥の女性の踊り手も表情と動作が男性とぴたりとシンクロしていて浮世絵のようです。

「クライマックス」 杉山早苗