「フエイス アート」 山田 康

講評:土田ヒロミ

 幼児の表情は、白く柔らかくまるまるとしていて立体として捉えにくいのだが、頭の真上のネットの影が顔の側面に添って、緩やかな輪郭線を描いて、ボリューム感を浮き出している。しかし、クリクリとした瞳の強さが、単なるカタチに陥らせず、可愛さが失われていないのがいい。広角レンズで接近し、少し歪みが発生したのもおもしろさを加味している。