「遺言」 大石 洋

講評 : 土田 ヒロミ

 大戦の悪夢を思い起こさせるシリアスな秀作である。特攻の誠に最上の敬意を示し、過ちを懺悔しようとしているようにも、精霊に敬意を捧げるという意志を現そうとしているようにもみえる。まさに戦後70年にふさわしい。このようにテーマは、実に大きいのだがその一枚一枚の写真は、日常に片隅の事象でしかない。それを編集する力量がすばらしい。