「埋 没」 杉本 徳治

選評 : 全日写連関東本部委員 小野崎 徹

巨大な鳥の羽根?魚の骨? 何を撮ったのかすぐに分からなくても、一体何だろうとさまざまな想像をしてしまうのではないでしょうか。 写っているのは砂浜で役目を終えて埋もれていく堆砂垣。 杉本さんは少し頭を出している垣、竹の杭、左上の砂浜に枝葉を伸ばす植物を意識してシャッターを切りました。対角線上で画面を二分する影。 柔らかな曲線を描く砂浜の風紋。 光と影が生み出した造形を表現するために温黒調に仕上げたの効果を上げています。