「消えゆく昭和」 沼津市

神尾 一 2020年5月 撮影

■撮影者コメント

かなり前に一度撮らせて貰った銭湯だが、久し振りに通り掛ったら煙突からは煙が出ていず、どうも廃業してしまった様子。住まいを訪れて話を聞いたら、後継者が居ないので2年前に廃業したとか。営業していた時に写させて貰ったオヤジさんは不在だったので、娘さんの許可を貰い内部を撮影。女湯の壁に描かれた、富士山のタイルの絵も健在だったが、浴槽の近くには、物置代わりか、自転車が置かれており、何とも寂しい光景だった。昔は内湯のある家の方が少なくて、我が家にも親戚連中が良く風呂に入りに来たが、今はそんな事を知る人も少ない。何か昭和の典型的な社交場がまた一つ消えるようで寂しい限りである。コロナのせいでの廃業で無かったのがせめてもの救いか。帰り際に、娘さんが、商売をしていた頃の写真が一枚も無いと言うので、以前オヤジさんも元気に働いていた時のカラーで撮った写真を、後日持参したら、大変喜んでくれた。