「道祖神を祀る」  伊豆の国市 原木

      若林 茂  2022年1月25日 撮影

■撮影者コメント
 私の在所(伊豆の国市原木)には、昔の集落の南と中央と北の端に道祖神がある。道祖神は、路傍にあって外来の疫病や悪霊を防ぐ神だという。以前、北側の道祖神で筵(むしろ)を敷いて10人程(ほど)が座り、念仏を唱えている場面を見かけた。滅多に見ない珍しい光景なので頭の中に残っていた。偶然、先日その場面に出くわした。人も減り、椅子に腰掛けてのお念仏である。話を伺っていると、1人の方が、「私たちが死んだらもう誰もやる人がいない。あと10年かな。」とおっしゃった。ここでも一つ、小さな民間信仰の灯が消えてしまうのかもしれない。