「夏の京都祇園」 平岩 勝

選評:全日本写真連盟関東本部委員  小野崎 徹

黒っぽい京の町屋と白い石畳のコントラストの中に、柔らかい和の色合いが調和しています。強い日差しの中、ふたりは仕事場へ急いでいるのでしょうか。背筋を伸ばしてまっすぐ歩く姿に、少し緊張感が漂います。人物の位置と前方の空間に作者の狙いが込められているのでしょう。構成がすっきりしています。町屋と人物はよく撮られるテーマですが、二人ともマスクをかけているところに時代が表現されています。