「鼻が痒いんですけど」  若林 茂

 多分自写像でしょう。誰もがこんな時の鼻の痒さの感覚が分かるだけに愉快です。こうした設定で撮ってみたいと思ったところがまずいいです。作者は実際の鏡と液晶という鏡を見ていたはず。そのわずかなズレが「映像」の不思議。