「浜のお観音さん」 沼津市

       神尾 一  2024年4月13日 撮影

■撮影者コメント
 朝から花火が打ちあがり、何だろうと思ったら、草むしりを手伝ってくれていたおばさんが『今日は浜のお観音さんだよ!』と教えて呉れ、あぁ-そうか!と納得した。天長二年(825年)に漁師たちが信仰していた「十一面福聚自在天観世音菩薩」を御堂に安置したことに始まる千本浜の長谷寺で、毎年開催される百三十反(縦30m横14m)観音大曼荼羅ご開帳である。歴史も古く、寛永八年(1631年)に小松周防守が曼荼羅を寄進した記録が残っているとの事。この観音大曼荼羅は、千石船の帆などに、十一面観音菩薩の姿を描き、航海の安全を祈願し、海で亡くなられた方々を弔う為に
奉納されたものだそうだ。例祭にあわせて、観音霊場の地であるこの場所で大曼荼羅を開帳し、信仰の証とした様で、筆者が小、中学生の頃には境内に移動サーカスや、沢山の露店や、植木市も併設され、春の一大祭りであったが、今やその頃の賑わいは無く、小さな子供連れの親子達で賑わって居た。