「騒と閑」 辻村光裕

選評 : 全日写連関東本部委員 藤田寛司

 騒の写真と閑の写真の対比という表現をしたかったと思うが、騒の方に内容の比重が多く傾いてしまった。無理に組まなくても左の作品1枚で充分である。若い子のふざけた仕草、手を引いて走り出す子ども、動きがあってとても良い。また右端の歩道に腰掛けたお父さんの表情も視線もきいている。ある意味すべてが自然でこの祭りの賑やかさが詰まっている内容の濃い作品となった。