「祭りの女」  西澤  やえ子

 受賞作品の中でひときわ目立ったのがこの作品です。打って変わって静かな表現が印象的です。出番の合間でしょうか静かに佇む女性の姿は、笠で表情が見えません。だからこそその奥の表情や思いを想像したくなるものです。そんな姿がモノクロームの表現でより静寂を感じさせます。仕上げも美しく着物の文字もモノクロームだから映える状態になっていると思います。全体のトーンで魅せる、そんな作品になりました。