「演技前のルーティン」 池田三吉
選評 : 全日写連関東本部委員 中村明弘
美しく柔らかな身体の極限状態にある姿がこんな場所で展開する「異様さ」に驚かされる。このパフォーマーの演技前に普通に行われる準備体操なのだろうが、右の柱をそれに利用してしまう大胆さが、こののびやかな肢体と相まって、目の前に現れた非日常の世界に魅了されてしまう。とっさに身をかがめ被写体に対応してフレーミングする作者の身体的な反応が素晴らしい。柱に貼られた「立ち入り禁止」の表示ポスターもこの作品ならそのままでいいのではと思う。

