「スカイツリーを望む街」 大石憲一
支部コメント担当:神尾一
作者は遠くにかすむスカイツリーを入れ、左右に街並みを配して古き良き時代の下町情緒を写し撮りたかったのであろう。モノクロのセピアがかった温黒調のプリント仕上げも作品の内容にピッタリである。特に画面右側の古い民家の連なる様子や、トタン張りの看板のさび、玄関先の植木類や、手すり取残された選挙ポスターなどが郷愁をそそる。自転車でこちらに向かう男性もくわえタバコで自転車に乗り、時代感を強調している。画面構成がしっかりしているので、初見でこの男性に目が行ってしまうので、もう少し早めにシャッターを切って男性の姿をもっと小さくした方が良かったのではないだろうか。東京下町の古き良き時代を写し撮った優れた作品である。


