「 寂 」 齋藤幸子

講評 ; 大西みつぐ

 最近はあまり見かけなくなってきた「銀塩バライタ紙」によるプリント。光りの問題としていえば難しい条件での撮影ですし、暗室作業もたいへんだったのではないでしょうか。しかし「階調」を出すという基本を大切に丁寧にプリントをされています。その結果「寂」というタイトルにふさわしい重厚で思索的なモノクロプリントが生まれたと思います。組写真だけにこだわらず、これらを40枚、50枚にして個展を開催されることをお勧めいたします。