「愛されて」 斉藤勝宣

講評 : 大西みつぐ

 家族の絆がいま特に大切なものであることは、誰もがご存知でしょう。写真はスポーツや音楽と違い、直接的に元気や勇気を与えられないものと思いがちですが、こうした笑顔をしっかり記し、生きる力を表現してあげることができる メディアです。まるで小津安二郎監督の映画のように、畳に座る日本人のカメラアングルがここではよく効いています。そした一人立ち上がったお母さんに、これから始まる楽しい祭りの日の宴を想像させます。心に響く豊かで美しい「日本」ここにあり。