「私 美人」池田登志江

講評:土田ヒロミ

 カメラを向けたら、美人馬が瞬間的に避けたのだろう。その大きな動きに合わせて、瞬時に身体を平行にずらしてシャッターを切っている。カメラの垂直軸もずらさないで被写体の動きに合わせて動ける反射神経は、よく鍛えられている写真的身体だ。ピンクの下唇、潤んだ目。快晴の空。さわやかな体験が写ってきている。背景のキャタピラの陰の暗部を少し弱めたかった。