「予感」 勝又鎮雄

講評:土田ヒロミ

三枚に共通する赤色が主張する情景には、予断を許さない怪しい気配が漂っている。ドラマチックな物語が展開しようとしていく予感を感じさせる。どれも一枚一枚の写真表現の密度が高いので、それらを組み合わされることでイメージは増幅しステージがあがっていっている。組写真は、各写真がその不十分さを補完し合う関係でイメージ増幅して、質的転換しゆくケースがお喪喪もしろい作品化に恕リがるが、この場合は、一枚一枚の完成度高く、平板に陥りやすいところを、各写真が強いイメージの熟成度を高めた珍しいケースだ。