「乾いた場所」 漆畑昌弘

講評:土田ヒロミ

無人化した巨大都市。人間の身体サイズを遥かに超えて、規模と機能にもはや我々は、阻害されてしまっているというイメージを求めているようだ。白昼に、ここまで人払いした瞬間を切り撮ることは大変だが、人影を排除することで、自ら造ったものに反撃されているイメージが生まれている。建造物の水平垂直を大事にして撮っていることも、冷たい感じを強調してよい。