「力 足」 竹之内 範明

選評 : 関東本部委員 中村 明弘

人の寿命の数倍の樹齢を重ねて今ここに生きている老木。その太い根元が異様に重なって、この大木を支えている。まさに命を支えてきた。まるで何頭かの大きな動物がひしめいているかのようでもある。作者の驚きと発見が素直に伝わってくる。画面左をもう少し詰めることでいっそう迫力が出る。「何なのだろう、これは・・・。」と思わせたら、まずは成功である。単写真でも十分な魅力があるが、組写真の一枚としても貴重な作品になるはずだ。 

「力 足」  竹之内 範明