「桜 便 り」 (3枚組) 矢島  一美

選評 : 関東本部委員 中村 明弘

写真中 カメラマンが桜の下を行く。写真左 水面に映る桜と、写真右 霧に煙る山を背景にした桜は、彼が見てきた桜。 3枚の構造は、彼の「桜の便り」となっている。桜を追って桜に満たされた想いが溢れている。撰者はそのように読み取りたい。ただ左右の2枚が桜の風景写真に終わっているのと、写真中 も、一枚として出来上がり過ぎたのが難点である。しかし、3枚から感じる春の喜びは、春のメロディーをも感じさせ、心を浮き立たせてくれる。