全日写連賞  <お面と対話> 渡邉修一郎

 お面が、顔が、てんでバラバラに画面一杯にはじけている。中でも、左下からヒョットコの面が右上に動画のカット割りのように移動してゆく4カットは、偶然の賜物とはいえ、スナップショットの醍醐味だ。正面の笛を吹くような仕草のヒョットコは、横を向いた娘さんであるという事実がやがて分るのだが、偶然の宝庫の蓋と開けたような面白さがある。