「どっちつかず」 近藤文徳

選評 : 全日写連関東本部委員 中村明弘

逆光でとらえたがゆえにラインライトで画面人物が浮き上がり、その人物配置の面白さが際立った作品である。二匹の犬の動きに戸惑う中心人物の姿も愉快だ。公園か何かの駐車場近辺だろうか、地面が白く光を反射し、バックの日蔭との対比も明確だ。シャッターを切るのは瞬間の判断だが、この辺りに何かありそうだぞと、じっと狙い続けたことが、よい「獲物」を捕らえることにつながったということだろう。