「 無 念 」  梅原 邦隆

選評 : 全日写連関東本部委員  江連 康晴

 これは昆虫の生態をとらえた作品ですね。カマキリがアブラゼミの目玉をくわえて死闘を繰り返す様子。自然界における・・・おきてを垣間見るシーンです。アブラゼミは7年間地中に潜って夏に生まれ出てきます。そして1週間の短い一生を終えるわけですが、このように途中で命を絶たれてしまうのは題名通り『無念』だと思います。生と死の短い死のはかなさ。それを表現した素晴らしい作品だと思います。