「朝日を浴びて」 諸伏 敏昭
選評 : 全日写連関東本部委員 中村 明弘
自転車で学校に向かう男子高校生3人の姿、その笑顔を巧くとらえている。朝日は斜め後ろから彼らの背を押すかのように差し込んで、彼らと自転車にラインライトを作り出し、朝もやの中にくっきりと浮かび上がらせた。明るい背景に自転車のタイヤがいっそう浮き上がり、その重なりがまるで回転しているかのように見えるところも偶然とはいえ技ありで楽しい。カメラはまさに真横から青春賛歌という「獲物」を見事に捕らえた。見ている内にこちらも背をしゃんと伸ばしたくなるほど、実にさわやかな作品である。