「優雅な時」 渡邉修一郎

 選評 : 神尾一(支部選評担当)

 ダンスの競技会か、練習会か分からないが、題名通りの華やかさ、優雅さが伝わってくる美しい作品である。モチーフとしてはよく見かけるものではあるが、作者は画面全体をブラす事によって、躍動感を与えている。作者は色の分布や、構図にも工夫を凝らしており、従来作品を超えようとする努力が伝わってくる秀作である。特に主役のカップルの赤いドレスと、黒のスカートが効いて居り逆三角形の構図も奥行き感と広がりが出て良かったと思う。但し、主題のブラし度合には賛否が分かれるかも知れない。