「祖母と花嫁」大川道雄

 選評 : 全日写連関東本部委員 中村明弘

 おばあちゃんの顔にそっとハンカチを当てる花嫁。ストレートなこの映像に心が動かされる。長い人生、誰もが持っているであろう「物語」の中の一場面を、あらためて目の前に見させてくれている。この家に生まれ、このおばあちゃんにかわいがられてきたであろう花嫁さん。顔を近づけておばあちゃんを見つめる彼女の瞳が美しい。この場にいるのは二人だけではない。カメラを向ける作者がいる。この瞬間をカメラに収めようとした作者の想いもまた素直に伝わってくる作品である。