「しめ縄準備」村井孝彦

 選評: 全日写連関東本部委員 中村明弘

 大きな注連縄が今飾り付けられようとしている。ふたりの青年が端っこを抱え持ち、注意深く他の人の動きを
見ながら作業に集中する姿をうまくとらえている。しめ縄の一部だけをフレーミングしていることがよかった。その大きさを想像するのも楽しい。柱の朱色、赤い幕、注連縄の藁の黄色…など、色彩も単純化され、二人の姿も暗い中からふっと浮かび上がるように見えてきて、すっきりと明確な画面になっている。そして何よりもこういう「行事」が若い人たちに受け継がれていることにも心が動かされた作品である。