「ひとりじめ」  加藤 利光

選評 : 全日写連関東本部委員  山本 敦美

 公園らしき所のブランコを子供さんが一人独占して遊んでいる場面ですが、真下からあおるように撮っています。撮り方の工夫も非常にユニークな角度を選んで、とてもいい構図になっています。そして、向こう側の小道を歩いている人たちも見ていることから、ブランコのある場所も「こういう所にあるんだ。」という事もよく分かり、広角レンズで上手にフレーミングをしていると思います。この作品を見て、真っ先に感じたことは、何年か前に国際サロンか何かで、入賞している作品を思い出しました。もちろんそれぞれ違うわけで、共に題材はブランコなのですが、加藤さんの作品は、このブランコの左端の支柱の所に赤いペイントがあって、これがいいポイントになっているなあと思いました。勢いよくブランコをこいで遊んでいる少年。顔がチラッとだけしか見えていないのですが、しっかり鎖を掴んでいる手と、座板の裏側だけの見せ方は、とても新鮮に感じました。空も露出が適正で、飛ばすことなく雲の形も見えていますので、この写真の中での役割を果たしています。向こうに見えるコスモスの花らしき物も情景描写の中にポイントとなっていると思いました。