「いざ出航」 鳥羽 明

講評 : 大西みつぐ

 印象的なオプジェの周囲に集う休日の家族たち。そのひとりづつの表情や動きなども興味深いものがありますが、なんといってもこの空に延びていくようなオブジェに「希望」を感じます。上部を意識的にフレームアウトさせたことでの無限の広がりというイメージです。その下に座っている子と、支えているような手つきの子の存在もみ見逃せません。モノクロームでありながら、空の青さをしっかり感じさせます。これこそがもモノクロームの真髄なのです。