「夏の海」 柿澤 盛行

 3枚の中心に、吊り橋でつながった飛び込み台、それを左右の2枚が受けて更に夏の賑わいが広がる。3枚で一つのシンメトリーの構図を作っている。水平線も各写真とも同じ位置に合わせたのも連続性を作りだしている。更に連続性を強くしているのは、意識的に全て後ろ向きに人を捉えていて、これだけ多くの人が写されているにもかかわらず顔の情報がなく、3枚とも風景的な捉え方にしている。写真の選択に始まり、組み方もよく練られている。