「秋日和 」 山田 康

  秋も深く干し柿の季節、軒下の赤い干し柿、その影。左、鐘楼の影に色づいた柿の葉と柿の実一つ。右、秋の日溜まりの影の中の犬と柿の実一つ。三枚の共通イメージとして、赤い柿の実と建物の影を引用している、やや強引で作為性が見え過ぎる。右の柿の実は、不自然にフレーム内に挿入されたのか?ややこれも不自然な感じだ。それを知った上でも、厳しい冬の到来を前にした、一時の晩秋の安らぎをよく表現している。力業の出来る達人だ。