「店先」河村圭子

講評:土田ヒロミ

 店先の内と外の境界は、曖昧。その気になれば、容易に出入り可能な仕掛けになっている。暖簾は、誘い込む装置と同時に看板でもある。そんな両義的な感じを中央で。(左)(右)は、内外がガラスで虚実になる曖昧さ。境界の不確定さでは、共通しているが、(左)は、パブリックでなく、プライベートが強い、(中)右)との質的な相違に少し苦しいところがある。