「記憶のまち」林邦良

講評:土田ヒロミ

三枚に共通なのは、超現代的景観に、小さなほころび(左)路面のひび割れ(中)電信柱(右)可動フエンス。それらをタイトルで「記憶」と表現している。「ほころび」を撮り進める内に、いつの間にかブルーの色が部分的に入ってきてしまっていたことに気付き、それをもう一つのキーワードとして取り込んだのか。さらに、このブルーをプリント出力の時に人工的に色調整したようだ。したたかに創り出す力がすばらしい。