「花火見物」 遠藤 啓

選評 : 全日写連総本部顧問 日橋 義雄

これはね夏祭りに花火も上がるというこの設定が珍しいというか、面白いと思います。そして、これは色彩の効果と言うものはあまり感じられないですけどね、華やかな花火が、色がない割りに印象強く眺められるのがよかったなぁと思います。前景の部分は店先の前でね縁台に腰掛けて花火見物をする人たちを入れてね、この窓からの灯りだけの照明ですからね、何と無く暗い感じが出てます。それが花火とね良い関係を持ってるんですね。この部分が明るすぎると花火の印象は弱くなると思うんですよね。とにかくこの暗い雰囲気、うまく生かされております。ですから花火が一層明るく感じられてくる訳だと思います。

「花火見物」  遠藤 啓