「桃の節句」 松崎町

   神尾 一  2022年2月25日 撮影

■撮影者コメント
 河津桜を見に行く途中で松崎の桜餅で有名な店に立ち寄ったら、店の隅に色々な鉄瓶が置いて有り、ご主人と話していたら、『奥の囲炉裏の間にも珍しい鉄瓶が有るから、観て行って下さい。』と、言われ奥座敷に入ったら、きれいな吊るし雛が目に入った。吊るし雛と言えば、東海岸の稲取辺りが有名で、観光行事として、会館などでの大規模な展示会が多いが、西海岸で吊るし雛を見るのは初めてであった。個人の家で飾っている物なので、華やかさは無いものの、普通に暮らしている居間で見ると、その家の生活感や空気感が感じられ、素朴な感じが却って新鮮に感じられた。江戸時代頃からの風習と思われるが、一般庶民の家庭では立派なひな壇飾りが買えず、その代わりとして、せめて手作りの人形で桃の節句を祝ってやりたいと言う親心から、江戸時代頃から始まったと聞いている。