「春の嵐と化粧ならし」 静岡市 麻機
中村明弘 2024年3月29日 撮影
■撮影者コメント
きれいに整えられた茶畑の中に人を見つけた。茶摘バサミで所々をちょんちょんと刈っている。話を聞いた。新茶の芽をきれいに揃えて出させるため、昨夜の春の嵐で浮いた葉を摘んだり、刈ったりしているとのこと。「周りはみんな(お茶)止めちゃってね、うちとその向こうの2軒だけ…。麻機の製茶工場も無くなったし…。昔は工場の前に列を作って順番を待ったんだけどね」確かにここ数年の間に、周囲の茶畑は高さ2mほどの「茶の木の林」になっている。「みんな歳取ったからねえ…」
新芽が出揃って収穫できるのは4月20日過ぎだそうだ。早ければそれだけ高い値が付くというものだが、「肥料代が出るかどうか…。きれいにしておきたいからやっているようなもんだよ」とも…。
頭上は新東名。スピード違反の車を追ってか、パトカーのサイレンが西から東へ流れていった。今年の八十八夜は5月1日である。