「宵町散歩」 神尾  一

作者コメント

家内に誘われて、コロナが5類になる前の京都へ紅葉見物に出掛けた時の作品である。息子が京都にいる頃には、春の桜、秋の紅葉と、毎年二人で出掛けて居たが、息子が卒業してからは足が遠のき、久方ぶりの紅葉見物であった。天候不順の為か、紅葉自体は余り綺麗ではなかったが、気分直しに家内をホテルに残して久方振りの夜の先斗町歩きに出掛けたが、狭い路地裏通りは観光客でごった返していた。四条河原町から三条方面へ二往復した時の一枚である。外国人を含め、余りの観光客の多さに写真撮影は諦めかけて居たが、帰りがけの一瞬、人通りが絶え、三条方向から一人の女性がこちらに向かって歩いて来るのが目に止まり、思わず左側の塀にもたれかかってシャッターを切った。一瞬の出来事だったので2枚しか写せなかったが、正に単写真は神様からのプレゼントだなと実感した。