「揺らぎの記憶」 大石洋 

 選評 : 神尾一 (支部選評担当)

 この作品は一見すると組み写真の一部と感じてしまうが、タイトルぴったりの不思議な雰囲気が漂う単写真としての強さがある。水面に映る揺らいだ建物の柱と思える歪んだ形状が、見るものを不思議な世界に誘うファンタジックな面白い作品で、作者の被写体に対する鋭い嗅覚を感じさせると同時に、前ボケの扱い方も上手く撮影技術的にも秀逸な作品である。

 

 

 

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