「別れの日」 山本敦美

講評: 大西みつぐ

 納骨の日。気丈にしていたお母さんも、ここではやはり深い悲しみが訪れます。そうした瞬間は本来遠慮しなければならないところではありますが、「別れ」という「現実」に立ち会うこともひとつの写真の使命であるのかもしれません。それには写真が心を映すものであるという前提があります。そしてスナップトョットは、私たちの営みを素朴に伝えつづけて欲しいと願わずにはいられません。写真のご一家のお幸せを祈ります。