「春光うららか」 井田愛子

講評: 大西みつぐ

 困難な時代にあっても私たちの笑顔は大事です。まさにタイトルどおりの作品。賑やかな歓声が聞こえてくるようで、こちらも楽しい気分になってきます。カメラアングルがこの宴席の人々と同じ目線であること、ポーズもよく決まった瞬間のシャッターだったことなど、落ち着いた撮影というよりも、春の喜びを作者も共有しているようなところが伸び伸びとしていいです。隠し味ですが、一升瓶が2本重なっているところもユーモラスです。