「オアシス」 工島 勇

 砂漠の中の憩いの場。都市を砂漠に見立て、その厳しい環境のなかで、そ〜と独り息抜きする場としてあるような小さな喫茶店を収集しているのか。コンクリートの街中に緑や花のイラストで装う、そんな人工的なやり方でしかオアシスは作り出せないが、それでも個人の憩いの場となっている時代状況を批評眼的に捉えている。中心の写真を安らぎのスペースとし、そこから左右に街頭へと繋がる2枚を配し、3枚で都市空間の広がりを表現している。