「どじょうすくい」 鈴木静子

講評:土田ヒロミ

 観光イベントか、表情がややシリアス。列を成して、三人三様の踊り手が迫ってくる様は、コミックを超えてどこか哀しさがある。陸まで上がったカッパのような寂しいイメージだ。三人共に笑みがないのも、そんな効果をもたらしているのだろう。背景の街道の広場、かやぶき屋根、空の雲、大きく引いたフレーミングがよかった。